南東ペンシルバニア交通局(SEPTA)がマーケット-フランクフォード線向け新型車両を日立レールに発注

　フィラデルフィア – SEPTA(Southeastern Pennsylvania Transportation Authority：南東ペンシルバニア交通局)は本日、老朽化したマーケット-フランクフォード線(通称L)の鉄道車両に代わる最新型の車両を日立レールに発注しました。新型車両は、アクセシビリティ、輸送能力、信頼性が改善し、顧客体験が大幅に向上します。
　契約に基づき、SEPTAは200両の鉄道車両を受領し、最大40両の追加車両をオプションとして発注する権利があります。基本契約の合計契約金額は7億2,430万ドルです。新型車両の納入は2029年に開始され、2031年末までに完了する予定です。
　SEPTA理事会議長のKenneth E. Lawrence Jr.(ケネス・E・ローレンス・ジュニア)氏は「マーケット-フランクフォード線はSEPTAの主力路線であり、毎日何万人もの人々を仕事、学校、医療機関、その他多くの目的地に移動させています」「車両更新は極めて重要であり、SEPTA理事会は職員と共に、本買付が予定通り、予算通りに進められるよう努力して参ります」と述べています。
　本年2月、米国運輸省の連邦交通局(FTA)は、SEPTAが新しい鉄道車両の購入のため約3億1,700万ドルを受け取ると発表しました。これはSEPTAが過去に受けた連邦政府からの補助金で最大の規模です。 この投資は、連邦超党派インフラ法によって資金提供された、全米の鉄道車両を更新するために約13億ドルを投資している鉄道車両更新プログラムの第二回目パッケージの一部です。

■SEPTA CEO and General Manager, Leslie S. Richards(レスリー・S・リチャーズ)氏のコメント

「この車両を交換することは、資本改善計画の最優先事項であり、この資金を確保するための南東ペンシルベニア州議会代表団の支援に感謝しています。また、新しい車両の到着に備えながら、マーケット・フランクフォード線車両の安全と信頼性を保つために尽力している専任の保守要員とエンジニアがいることをお客様に保証したいと思います。」

■日立レール COO and Head of Vehicles, Luca D’Aquila(ルカ・ダキーラ)のコメント

「SEPTAのマーケット-フランクフォード線(L)に近代的で革新的な鉄道車両を納入する機会を与えられことを非常に光栄に思います。新しい車両は近代的なデザインで、それに加えてより多くの輸送能力、より高い信頼性、素晴らしい顧客体験を提供し、乗客は大きなメリットを受けることができます。 列車は、最新の乗客情報システム、乗客にとって利便性が高い貫通路を備えています。車両は、メリーランド州ヘイガーズタウンの最先端の鉄道車両工場で製造され、私たちの米国市場のローカルプレーヤーとしてのコミットメントを裏付けるものであり、フィラデルフィアと米国北東部で新しい経済的機会を生み出します。」

　SEPTAは、既存車両から学んだ教訓を活用して、新型車両の大幅な改善を計画しています。新型車両には、車いす、ベビーカー、自転車等を利用する方のためのアクセシブルスペースが設けられ、顧客体験を向上させます。 その他の機能は次の通りです。

•自動ドア操作

•リアルタイムデータを備えたデジタル路線案内

•消費エネルギーを低減するための回生ブレーキ

•乗客移動性、法執行機関のための可視性を向上する車両間の貫通路

•より大きな乗客輸送能力

•改善された乗客通信システム

•ロングシート

•立っているお客様用の手すり

•信頼性向上のためのデジタル技術

　日立レールの北米本社はペンシルベニア州ピッツバーグにあります。新型車両は、メリーランド州ヘイガーズタウンにある同社の新しい鉄道車両工場で組み立てられ、この工場では製造工程で最新のグリーンおよびデジタルテクノロジーが利用されています。この投資により、フィラデルフィア、連邦、北東部全体で高度なスキルを持つ製造およびエンジニアリングの雇用が創出されます。
　SEPTAの詳細については、septa.orgにアクセス、@SEPTAをフォロー、もしくは公式のSEPTAアプリをダウンロードしてください。

■日立製作所について

日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。お客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、幅広い産業でプロダクトをデジタルでつなぎソリューションを提供する「コネクティブインダストリーズ」という3セクターの事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。デジタル、グリーン、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。3セクターの2023年度(2024年3月期)売上収益は8兆5,643億円、2024年3月末時点で連結子会社は573社、全世界で約27万人の従業員を擁しています。詳しくは、日立のウェブサイト(https://www.hitachi.co.jp/)をご覧ください。