Press release -
ハワイ州ホノルルで完全自動運転都市鉄道システム「スカイライン」の第2期区間が開通
空港などの重要な交通拠点をつなぎ、オアフ島全体の持続可能な輸送を推進
株式会社日立製作所(以下、日立)の鉄道システム事業を担う日立レール社は、ホノルル高速鉄道輸送機構(Honolulu Authority for Rapid Transportation/以下、HART)、ホノルル市交通局 (City and County of Honolulu Department of Transportation Services/以下、DTS)とともに、このたび、米国初の完全自動運転都市鉄道システム「スカイライン」の第2期区間の開通を発表しました。
第2期区間の開業により、マカラパ/パールハーバー・ヒッカム統合基地、レレパウア/ダニエル・K・イノウエ国際空港、アフア/ラグーン・ドライブ、カハウイキ/カリヒ・トランジットセンターの4カ所にが新たに駅が開業し、スカイラインの運行範囲が拡大しました。
これにより、スカイラインの利便性が向上し、住民や観光客の移動がより快適になります。スカイラインはハワイ史上最大の公共インフラプロジェクトであり、オアフ島の持続可能な公共交通の変革を続けています。
主要拠点への接続
マカラパ/パールハーバー・ヒッカム統合基地駅は、パールハーバー海軍基地、ヒッカム空軍基地、ソルトレイク地域など周辺の住宅地域において、重要な交通拠点となります。何千人もの軍関係者や民間人に迅速で信頼性の高い移動手段を提供します。
レレパウア/ダニエル・K・イノウエ空港駅は、空港に直結し、空港従業員1万人以上と旅行者に利便性の高い効率的な交通手段を提供します。さらに、ホノルルで最も人気な観光地のワイキキと結ばれる、直通の急行バスの新路線も運行を開始します。
カハウイキ/ミドルストリート・トランジットセンター駅は、鉄道と公共バスの乗り換えが可能な主要な交通ハブとして機能し、共通のICカードによるシームレスな移動を実現します。この統合システムはホノルル市街への移動効率を高めます。移動時間の短縮により、新しい駅は、自宅、学校、職場間を移動する利用者に大きな利便性をもたらすことが期待されます。
開通記念式典
ハワイ現地時間10月15日、カハウイキ/ミドルストリート・トランジットセンター駅で開通記念式典が開催されました。式典は、ハラワ/アロハ・スタジアム駅から出発した記念列車が第2期区間の各新駅を経由し、カハウイキ/ミドルストリート・トランジットセンター駅に到着後、招待客は伝統的なハワイ式の祝福を受け、ホノルル市長 Rick Blangiardi(リック・ブランジャルディ)氏による祝辞が述べられました。
日立レールUSA 社長 Joseph Pozza(ジョセフ・ポッツァ)氏のコメント
「ホノルルスカイラインは米国初の完全自動運転の都市鉄道であり、第2期区間の完成は、日立レールチームにとって、再び誇り高い瞬間となりました。特に、現地ホノルルでプロジェクトを主導したチームの尽力は、私たちの成功において最も重要な役割を果たしました。この節目を迎えた今、日立チームは、スカイラインの現在および将来の運行に引き続き取り組み、オアフ島の皆さま、全米そして世界中の都市から訪れる皆さまに向けて、信頼性が高く、持続可能で高容量な交通サービスを継続的に提供していくことを、楽しみにしています。」
ホノルル市長 Rick Blangiardi氏のコメント
「本日、スカイラインがオアフ島にもたらす革新的な影響において、また一つの節目を迎えました。住民や観光客の皆さまは、経済、雇用、交通の面で大きなけん引役となるレレパウア/ダニエル・K・イノウエ国際空港やマカラパ/パールハーバー・ヒッカム統合基地への鉄道でのアクセスが可能となります。また、スカイラインの各延伸区間は、オアフ島が直面している住宅不足の課題に対する大きな解決策となる可能性を秘めています。ホノルル市のトランジット・オリエンテッド・ディベロップメント(公共交通指向型開発)計画は、鉄道沿線の戦略的な場所に住宅を創出することで、地域住民に大きな恩恵をもたらすでしょう。スカイラインは、ホノルル市および郡の将来への投資であり、長期的に見てオアフ島にとってのゲームチェンジャーとなるはずです。スカイラインをここまで築き上げるには、大胆なビジョン、リーダーシップ、そして献身が必要でした。オアフ島の未来の交通政策を実現するためには、これらの資質を今後も持ち続けていくことが求められます。」
HART CEO Lori Kahikina(ロリ・カヒキナ)氏のコメント
「HARTにとって日立は、第2期区間を引き渡すという次の目標を達成するうえで、極めて重要なパートナーでした。ハラワ/アロハ・スタジアム駅からカハウイキ/ミドルストリート・トランジットセンター駅まで延伸するホノルル鉄道トランジット・プロジェクト第2期区間の開業は、本プロジェクト、関係者、そして納税者にとって重要なマイルストーンです。HARTのオハナ(家族)は、米国初の完全自動運転による通勤鉄道システムを、州内最大の雇用拠点であるマカラパ/パールハーバー・ヒッカム統合基地およびレレパウア/ダニエル・K・イノウエ国際空港に向けて運行開始するために尽力いただいた皆さまの協力に、心から感謝申し上げます。」
DTS局長 J. Roger Morton(J・ロジャー・モートン)氏のコメント
「第2期区間の開業は、オアフ島全体をカバーする完全統合型交通システムの実現に向けた、重要なマイルストーンです。スカイラインが、空港、ラグーン・ドライブ、トランジット・センターに到達したことで、受賞歴のあるバスネットワークとの接続も強化され、安全で信頼性が高く、近代的な交通手段を提供する私たちの約束を果たすことができます。この進展は、日立との強固なパートナーシップなしには実現できなかったものであり、私たちは今後も島のより良い交通の実現に向けて共に取り組んでいきます。」
一般公開と今後の展望
第2期区間の新駅における旅客サービスは現地時間10月16日から公式に開始されます。これを記念して、10月18日および19日には無料乗車日が設けられ、地域の皆さまに、第1期区間および第2期区間を合わせた全13駅にわたるスカイライン全線を体験いただけます。
今後の展望として、第3期区間は2031年までに完成する見通しです。さらに6駅が新たに開業し、オアフ島西部の回廊地域とホノルル中心部との接続が一層強化される予定です。
日立製作所について
日立は、IT、OT(制御・運用技術)、プロダクトを活用した社会イノベーション事業(SIB)を通じて、環境・幸福・経済成長が調和するハーモナイズドソサエティの実現に貢献します。デジタルシステム&サービス、エナジー、モビリティ、コネクティブインダストリーズの4セクターに加え、新たな成長事業を創出する戦略SIBビジネスユニットの事業体制でグローバルに事業を展開し、Lumadaをコアとしてデータから価値を創出することで、お客さまと社会の課題を解決します。2024年度(2025年3月期)売上収益は9兆7,833億円、2025年3月末時点で連結子会社は618社、全世界で約28万人の従業員を擁しています。詳しくは、www.hitachi.co.jpをご覧ください。